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榊原輝重税理士事務所

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名古屋発 税理士アニキの感動!笑売

2022年12月12日

租税教室で子どもたちと考えたこと

先日税理士会を通じてリクエストがあった租税教室へ行ってきました。

今回は中学3年生の皆さん相手にお話をしてきました。

税理士会では租税教室で伝える内容は主権者教育を柱としています。

 

「主人公は自分たち」

だから

「しっかり働いて税金を納める」

そして

「納めた税金の使い道は自分たちで決める」

 

 

 

国債は誰の借金?

 

 

生徒さんには日本のお財布の説明をします。

日本国の歳入と歳出が円グラフになっている図を使います。

歳入がお財布に入ってくるお金。

歳出がお財布から出ていくお金。

この金額は一致します。

 

自分のお財布を考えるとき、入金と出金のどちらから考えますか?

多くの方は入金から考えるのではないでしょうか。

そして入金のお金の範囲で出金を決めていくと思います。

 

国家は必ずしもそうではないように思われます。

まず出金ありきでそのあと入金を決めていく。

 

令和4年度のお財布は107兆6千億円です。

収入は税収となりますが、65兆2千億円でおよそ60%です。

残りのほとんどは国債発行で36兆9千億円、およそ35%を借金しています。

 

借りたお金は返さなければいけませんね。

支出のうち借金返済は24兆3千億円です。はっときづきますね。

返すお金<借りたお金

つまり借金は毎年10兆円強ずつ増えていっているのです。

 

う~~ん。

政府は「税収の範囲内でやっていこう」とは思わない、いや思えないのかな。

やっていこうとすれば国民はもっともっと我慢しなくっちゃいけないのかな。

 

金額が大きすぎてピンとこない、という方もいるでしょう。

これを説明するために財務省は国家のお財布を家庭に例えて説明しています。

年収650万円の家庭で支出が1,000万円、借金の残高は9,000万円。

毎年100万円ずつ借金が増えていきます。

 

ひえ~

私がこの家の跡取りなら逃げ出したくなります。

相続放棄します。

 

分かり易いけど、こんな疑問がわいてきます。

国家の借金は、いったい誰が返すのだろう?

国家の借金=国民の借金、じゃないよね?

国民が返さないといけないもの?

 

生徒さんへこの疑問を投げかけると、皆一様に考え込みます。

 

 

 

税金の使いみちを考えよう

 

 

税金を納めるのは憲法に書いてある義務だから仕方ないよ。

いえいえ集めたお金は国民が豊かで安心して暮らしていけるために使われるのです。

 

この12月になって来年度以降の予算を政府与党が議論しています。

どうも防衛費がぐんと増えるそうです。

ウクライナの戦争やお隣の国々の行動から、私たち国民は不安になってきています。

日本の国を守るために武器にお金をかける、それも一理あるでしょう。

国の安全を保障することも政府の大切な仕事です。

 

とはいえ限られた税金の使い道を考えるとき、

優先順位をつける議論があってしかるべきでしょう。

 

GDP比1%から2%へ。

これってたったの1%といえど倍増ですよね。

 

令和4年度は防衛費は5兆3,600億円でした。

一方で文教費、子どもたちへ未来への投資は5兆3,900億円です。

かろうじて文教費の方が多かった。

 

だけど来年以降、今まで教育費を越えたことがなかった防衛費が一気に抜き去っていきます。

 

将来を生きる子どもたちへ、どうお金を使うのか。

生徒さんたちは年齢的にまだ選挙権がありません。

子どもたちは税金の使い道をどう理解するのかな。

自分たちの未来がお年寄りによって決められていくなんてと思うのかしら。

 

 

この子たちの未来をより良いものにしてあげられるよう、

先に生きる私たちがしっかりと考えていきたいものです。

 

 

 

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