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榊原輝重税理士事務所

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名古屋発 税理士アニキの感動!笑売

2023年1月12日

青色事業専従者給与が経費とならないケース(不動産所得編)

年が明けると私たち税理士事務所は確定申告への準備が本格化します。

個人事業主様は、家族で事業を営んでいる方も多いです。

役割分担をしながら配偶者と共にお仕事をされています。

だからその対価としてお給料を支払いたいのですが、

残念ながら所得税法では原則経費として認められません

「え~ただ働き!?」

いえいえ、特例が設けられていて、一定の要件を満たせば経費として認められますよ。

 

 

 

青色事業専従者給与とは

 

まず確定申告は2種類の申告がありますのでご確認ください。

青色申告と白色申告です。

電子申告が始まる前、紙で申告をしていた時は青色申告はまさにその名の通り、申告書は青色でした。

青色申告では複式簿記などによる丁寧な記帳が求められます。

その代わり頑張った納税者に有利となる特典が設けられています。

節税になるということです。

そのひとつが青色事業専従者給与です。

この青色事業専従者給与を適用するためには、青色申告をすることが条件となります。

 

青色事業専従者給与であれば、家族へ支払った給与の全額を経費にできます。

とはいえ、あまりに高額な給料を経費にしてしまうことは制度の趣旨に合いません。

あらかじめ対象者や仕事内容、青色事業専従者給与の金額を記載した届け出を税務署に提出することになっています。

出し忘れがないようにしましょうね。

届け出て認められた金額であれば、対象者への支払額を青色事業専従者給与として全額、経費にできます。

有難いですね。

 

 

 

不動産所得では青色事業専従者給与が認められないときがある

 

青色申告で青色事業専従者給与の届を出した、要件はバッチリ。

ところが不動産所得の申告においては注意が必要です。

所得税法で適用が認められているのは

 

 

「青色申告者で不動産所得、事業所得または山林所得を生ずべき「事業」を営んでいる場合」(所法57①)

 

ここで所得の種類が3つに限定されているのが第一のポイントです。

そして最も注意したいのが「事業」を営んでいる場合、この文言です。

普通に考えればスルーしそうな文言。

でもここに落とし穴があるのです。

 

不動産所得を貸し付けている場合、「事業」を営んでいるとみなされるには一定程度の事業的規模が必要です。

 

① 貸間、アパート等については、貸与することができる独立した室数がおおむね10以上であること

 

② 独立家屋の貸付けについては、おおむね5棟以上であること

 

この要件を満たすと事業規模として認められます。

私たちは不動産所得の5棟10室要件と呼んでいます。

 

 

 

青色事業専従者給与については、年齢や従事期間、どの程度従事しているかなど、ポイントがあります。

配偶者だから経費になるよね、と安易にお給料を経費としてしまうと痛いしっぺ返しを食らいます。

 

信頼のおける税理士に個別的、具体的に相談することをおすすめします。

 

 

 

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