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榊原輝重税理士事務所

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名古屋発 税理士アニキの感動!笑売

2022年12月12日

租税教室で子どもたちと考えたこと

先日税理士会を通じてリクエストがあった租税教室へ行ってきました。

今回は中学3年生の皆さん相手にお話をしてきました。

税理士会では租税教室で伝える内容は主権者教育を柱としています。

 

「主人公は自分たち」

だから

「しっかり働いて税金を納める」

そして

「納めた税金の使い道は自分たちで決める」

 

 

 

国債は誰の借金?

 

 

生徒さんには日本のお財布の説明をします。

日本国の歳入と歳出が円グラフになっている図を使います。

歳入がお財布に入ってくるお金。

歳出がお財布から出ていくお金。

この金額は一致します。

 

自分のお財布を考えるとき、入金と出金のどちらから考えますか?

多くの方は入金から考えるのではないでしょうか。

そして入金のお金の範囲で出金を決めていくと思います。

 

国家は必ずしもそうではないように思われます。

まず出金ありきでそのあと入金を決めていく。

 

令和4年度のお財布は107兆6千億円です。

収入は税収となりますが、65兆2千億円でおよそ60%です。

残りのほとんどは国債発行で36兆9千億円、およそ35%を借金しています。

 

借りたお金は返さなければいけませんね。

支出のうち借金返済は24兆3千億円です。はっときづきますね。

返すお金<借りたお金

つまり借金は毎年10兆円強ずつ増えていっているのです。

 

う~~ん。

政府は「税収の範囲内でやっていこう」とは思わない、いや思えないのかな。

やっていこうとすれば国民はもっともっと我慢しなくっちゃいけないのかな。

 

金額が大きすぎてピンとこない、という方もいるでしょう。

これを説明するために財務省は国家のお財布を家庭に例えて説明しています。

年収650万円の家庭で支出が1,000万円、借金の残高は9,000万円。

毎年100万円ずつ借金が増えていきます。

 

ひえ~

私がこの家の跡取りなら逃げ出したくなります。

相続放棄します。

 

分かり易いけど、こんな疑問がわいてきます。

国家の借金は、いったい誰が返すのだろう?

国家の借金=国民の借金、じゃないよね?

国民が返さないといけないもの?

 

生徒さんへこの疑問を投げかけると、皆一様に考え込みます。

 

 

 

税金の使いみちを考えよう

 

 

税金を納めるのは憲法に書いてある義務だから仕方ないよ。

いえいえ集めたお金は国民が豊かで安心して暮らしていけるために使われるのです。

 

この12月になって来年度以降の予算を政府与党が議論しています。

どうも防衛費がぐんと増えるそうです。

ウクライナの戦争やお隣の国々の行動から、私たち国民は不安になってきています。

日本の国を守るために武器にお金をかける、それも一理あるでしょう。

国の安全を保障することも政府の大切な仕事です。

 

とはいえ限られた税金の使い道を考えるとき、

優先順位をつける議論があってしかるべきでしょう。

 

GDP比1%から2%へ。

これってたったの1%といえど倍増ですよね。

 

令和4年度は防衛費は5兆3,600億円でした。

一方で文教費、子どもたちへ未来への投資は5兆3,900億円です。

かろうじて文教費の方が多かった。

 

だけど来年以降、今まで教育費を越えたことがなかった防衛費が一気に抜き去っていきます。

 

将来を生きる子どもたちへ、どうお金を使うのか。

生徒さんたちは年齢的にまだ選挙権がありません。

子どもたちは税金の使い道をどう理解するのかな。

自分たちの未来がお年寄りによって決められていくなんてと思うのかしら。

 

 

この子たちの未来をより良いものにしてあげられるよう、

先に生きる私たちがしっかりと考えていきたいものです。

 

 

 

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お楽しみに

 

 

 

 

 

2020年9月11日

私たちの納める税金が、子どもたちの未来を作る

安倍総理大臣が辞任を発表しました。次の首相は菅さんになりそうです。

今後の日本の経済を、どう立て直すのか、私たち国民の生活をどう豊かにしていくのか、

国民の視点に立って、しっかりとやっていただきたいと思います。

 

 

コロナ禍でもらった給付金、その原資はどこから?

 

コロナ禍で行った財政出動は160兆円を超えました。

未曽有の危機ですから、なんともしようがありません。

財政出動を決めたのは、安倍首相をリーダーとする政府です。

 

政府は、国債を発行してお金を調達しました。

国債は、政府いわゆる国家の借金です。

借金は返さなくてはなりません。

この借金を返さなければならない人は誰でしょう?

安倍首相?国会議員?霞が関の役人たち?

いえ、私たち国民です。

 

この借金を返す原資は、なんでしょうか?

皆さんがこれから一生懸命働いて納める税金です。

確かに給付金はありがたいことではありますが、結局私たちが将来稼いで返していくことになるのです。

 

 

税金はどう使われていくのが良いのでしょう

 

いま私たちが暮らす日本は、平和で、自然も豊かで、食べるものに欠くことも無く、素晴らしい国だと思います。

しかし忘れてはいけないことがあります。

それは先の戦争で焼け野原になったこの国を、

「豊かな未来」を作る一心で懸命に頑張っていただいた諸先輩たちのことです。

先輩たちが一生懸命働いて、税金を納めてくれたおかげで、この国は復興してきたのです。

だから、同じように私たちもしっかり働き、

この国の未来のために、子どもたちのために、税金を納めていかねばならないと思うのです。

税金は、この国を素晴らしい社会にしていくための原資となります。

 

 

赤字は黒字に、黒字はより黒字に

 

税金は「儲け」にかかります。つまり利益が出て、初めて納めることになります。

私は会計人ですから、事業主様や社長様が「儲け」を出せるように、サポートをしております。

赤字の会社は黒字に、黒字の会社はより黒字に。

社長が元氣になれば、会社は元氣になります。

会社に元氣が出れば、必ず利益が出ます。

私は会計人として、社長を元氣にし、納税できる会社を増やしていきたいと思います。

 

 

税理士榊原輝重の実現したいこと

 

  • 未来を生きる子どもたちに、この国を素晴らしい社会にしてバトンを渡すこと
  • 素晴らしい社会にするための原資として、納税を前向きに考えてくれる人が増えること

 

大変な財政状況ではありますが、愛する子どもたちに、素晴らしい未来を贈れるように、

皆さんと共に一緒に手を携えて、頑張っていきたいと思います。

ニッコリ笑って、税金を納めるようになりましょう!

 

 

 

 

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2019年4月4日

消費税増税で思うこと

さて新年度になりました。

新元号も発表されて、いつもと違ってさらに気持ちが引き締まる感じがします。

税制では、今年度は消費税率が8%から10%に上がります。

とても大きな変化ですね。

 

 

消費税増税は間違いなく経済のブレーキがかかる

 

消費税がわが国に導入されたのが、平成元年でした。

消費税は平成と共に歴史を刻んできたのです。

感慨深いですね。

 

最初は3%でしたが、平成9年に5%へ上がり、

平成26年に8%へ上がりました。

 

共通するのは消費税増税がなされると

 

 

 景気は悪化する、またはブレーキがかかる

 

ことは歴史が証明しています。

 

この秋に消費税は確実に上がりそうです。

政府指標では景気良好と言われていますが、長いデフレをなかなか脱せず、

国民の皆さんが実感できずにいます。

 

さらに世界経済も不安含みで下がり局面に入っているようです。

消費税をこのタイミングで上げるべきか、私はどうかなぁと心配しています。

 

 

税制はシンプルでなければならない

 

税理士の視点から言えば、税制はシンプルでなければ、と思います。

政府は消費税の増税を和らげるために、

軽減税率に加え、ポイント還元など様々な調整を行っています。

政治とは調整である

といえば、それはそれでよいのでしょうが、税制の本質から離れていると言わざるを得ません。

 

付け焼刃的に、ごまかすようなことであってはいけないのです。

 

 

そもそも消費税をなくすとどうなるのか

 

そもそも消費税は上げないといけないのでしょうか。

実は消費税が導入されたときから、法人税率はずっと下がり続けています。

ご存知でしたでしょうか。

ちょっと乱暴に言えば、消費税で増えた税収増と法人税の税収減とトントンぐらいなのです。

 

一方、日本の国債残高は政権が自民党であろうと、民主党であろうと、増加の一途です。

国債を「借金」と呼べば、大変な財政状態と言えます。

未来を担う子どもたちにたくさんの借金を残してはいけません。

私もそれは望んでいません。

 

 

だから財政再建のために増税が必要なのです。

国民の皆さん、我慢してください。

BY 財務省。

 

聞けばもっともですが、はたして消費税を上げなければいけないのでしょうか?

 

マクロ経済学では、債務が大きくなることは決してマイナスではないとする考えもあります。

会計の世界でも「貸借対照表」でみれば債務が増えれば資産が増えます。

全体の大きさが大きくなれば、それは経済成長とみなします。

 

つまり、債務が増えること=よくないこと、ではないのです。

 

 

国債を発行して買っているのは誰でしょうか。

今もっとも買っているのは日本銀行です。

外国ではありません。

ギリシャのように財政破綻したらどうなるのか、という意見もありますが

わが国の場合に照らしあわせて議論する必要があるのではないではばいでしょうか。

 

また、たくさんの紙幣が国中に出回っているので、

インフレの危機ですとか、出口戦略なんてことが言われています。

はたして世界の経済関係の中で日本を考えると、インフレが起きるのでしょうか。

 

マクロ経済学ってのは、全く分かりません(苦笑)。

 

ただ一つ言えるのは、

 

日本の財政がひっ迫しているので消費税を上げるのはやむなし

 

ではないような気がします。

 

皆さんはどうお考えになりますか。

この答えは10人いたら10人答えが違うかもしれません。

 

だからこそ、勉強や議論が必要なのではないかな、

ポイント還元とか、そういう問題ではないと思います。

 

 

 

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2019年1月15日

税金は誰のために使うの?

明けましておめでとうございます。

今年最初の記事になります。

年初らしく少しかたい話をしたいと思います。

 

年の初めは税制改正まっただなか

 

毎年変わる税制ですが、いつ変わるのかご存知でしょうか。

租税については、憲法84条に租税法律主義といって

 

税金のことは法律にしないとだめですよ

 

そう定められています。

 

では法律にするところってどこでしょう?

そうです、国会ですね。

税制は必ず国会で審議され決まっていきます。

 

 

税制改正は、まずは与党である自民党税制調査会(略して自民税調)から始まって、政府税制調査会(政府税調)を12月に経て、原案がまとめられます。

そして年明けに国会で審議が行われ、決まったら施行される、こういう流れです。

 

 

税金の使いみちが大切

 

では税金って、いったい誰のために使われるのでしょう?

 

私は

 

税金は入口より出口に関心を持ってください

 

と常々言っています。

 

入口は「どう集めるか」。

つまり消費税を10%に上げて集めるとか、所得税で集めるとか、そういうことです。

 

出口とは「どう使うか」。

集めたお金をどの分野に、どれくらい配分していくか、ということです。

 

やはり国民の皆さんが一生懸命働いて納めたお金ですので、しっかり国民のために使っていただきたいですよね!

 

とはいえ、どう使ってほしいかは、これまた個人の要望もそれぞれで違います。

だからこそ、国会議員さんは国民の代表として、しっかり使いみちを議論してほしいと思います。

 

 

使いみちで重要な視点

 

 少し前に、ある方から聞いてはっとしたことがあります。

それは「国」と「国家」は違うということです。

 

私は日本国で生まれ、日本国で育ち、

四季折々の自然や、海の幸山の幸など美味しいものがあって、

それこそ爆弾も落ちてこない時代を生きてきました。

 すごいことですよね。

私はこの国のことは大好きです(ダメな部分もいっぱいあるけど、それも含めて)。

このままずっと続いてほしい、そう願っています。

そのために税金を使ってほしい。

未来とは子どもたちです。

子どもたちが健やかに育ち、貧しくならないような環境を作ってほしいと願っています。

 

「国」は家族の延長線上にある言葉だと思います。

愛するわが子や家族、ご縁のある人、広げていけばそれが「国」となるのです。

「家族愛」の枠を広げていくと「祖国愛」となるともいえます。

決して強制されるものではありません。心の中から発露するものです。

 

明治から昭和の時代には「お国のために」といって、たくさんの先輩方が亡くなりました。

その方たちが守りたかったのは、家族であり、家族の住む街である場所、「ふるさと」であったと思うのです。

 

 

でも「国家」と言葉を変えたらどうでしょうか。

辞書で引けばわかりますが、国家とは「多数人から成る社会集団で統治権を有するもの」とあります。

すなわち政府ですね。

国家のために税金を使う、国家のために命を投げ出す。

そう言われると違和感があります。

政府の人間が「お国のため」に使うと言っても騙されてはいけません。

それは「国」のためなのか、「国家」のためか。

 国家は無くなっても、国(民)は無くならないのです。

 

国会議員の皆さんは国民代表です。

その方々が政府(国家)をまとめているわけです。

 

誰のために、何のために税金を使うのか。

わが国は国民主権と憲法で規定されています。

本質的な目的をしっかり見据えて頂きたいと思います。

 

 

 

 

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お楽しみに!

 

 

 

2018年11月20日

評価は誰がするのか?一度立ち止まって考えてみました。

いま「働き方改革」の取組みが様々なところでなされています。

 

女性活躍、

長時間労働、

非正規と正社員の格差是正、

同一労働同一賃金、

高齢者の就労促進、など枚挙にいとまがありません。

 

その中でも、私がNPO活動しているファザーリング・ジャパンで推進しているのが、イクボスです。

 

 

イクボスとは

 

ファザーリング・ジャパンでは子育て支援を目的としているので、今までは「イクメン」推しでした。

そのせいでしょうか「イクボス」というと、子育てに頑張っている社員を応援する上司、と思われがちです。

しかし、ファザーリング・ジャパンが定義している「イクボス」は少し違います。

 

 

「イクボス」とは、

職場で共に働く部下・スタッフのワークライフバランス(仕事と生活の両立)を考え、

その人のキャリアと人生を応援しながら、

組織の業績も結果を出しつつ、

自らも仕事と私生活を楽しむことができる上司(経営者・管理職)のことを指します

(対象は男性管理職に限らず、増えるであろう女性管理職も)。

 

決して、育児に頑張っている社員だけを応援するわけではないのです。

部下を育て、

会社を育て、

社会を育てる。

高い理念を秘めているのです。

 

自分もこうありたいですね(苦笑)。

 

 

 

職場で部下を評価する

 

 

経営者・管理職になれば、部下を育てながら、評価をしていかねばなりません。

そこには公正な判断と明瞭な基準が必要になってきますね。

「俺が法律」「思い込み」で評価される部下はたまったものではありません。

だから、

経営理念だったり、行動指針だったり、開示された評価基準を、

常日頃から部下に伝えておくのです。

評価する側、される側が同じ認識であることが大切ですよね。

 

 

 

経営者は誰が評価する?

 

 

イクボスになろうと、部下の言葉に耳を傾けたり、

部下から評価される仕組みを取り入れている会社もあるようです。

 

私は立場上、たくさんの経営者にお会いしてお話しをうかがいます。

お金の話だけでなく、「人」の話も多いです。

時に、部下からの批判にさらされている経営者の悩みを聞くこともあります。

 

そんなとき、私が大好きな相田みつをさんの言葉が思い浮かぶのです。

 

 

「批判はしたけど じぶんにできるだろうか」

 

もちろん、批判を受けた側がこの言葉で返すことは違います。

あくまでこの言葉は自分に向けて、謙虚なこころで自問するものです。

経営者だけでなく部下もこの言葉をかみしめていただきたいと思います。

 

経営者と雇われている側では、おかれている立場が全く違います。

 

だから経営者を評価するのは部下ではないのです。

 

 

経営者の評価はお客様が決める

 

のだと思います。

経営者はそれを真摯に受け止め、日々を頑張っているのです。

 

 

 

税理士は、経営者を評価する立場では決してありません。

お客様から嬉しい評価をいただいたとき、一緒に喜び、

お客様から悔しい評価をいただいたとき、励まして一緒にカイゼン点を考える、

それこそがパートナーである税理士の役割だと思います。

 

 

 

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2018年8月6日

香港から感じ取った未来

先日、香港へ出張してきました。

 

皆さんは、香港と言えば、どんなイメージでしょうか。

 

夜景。

 

飲茶。

 

ショッピング。

 

映画。

 

 

日本のバブル期には、近い外国ということもあって、

(ゼロ泊二日という弾丸ツアーもあったと聞きます)

美味しいものを食べて、ブランド品を買って、外貨の差を存分に享受して楽しんでいたようです。

 

 

その後、香港は大きな変化がありました。

長らくイギリスの統治下におかれていたのが、1997年に中国に返還されたのです。

しかし、一国二制度となり、特別行政区として自由経済制度が維持されることになりました。

 

いまや香港は、世界でも有数の金融の街となっています。

経済成長もずっと続いています。

それでいて、世界一の長寿国(街)でもあるのです!

 

 

顧みれば、わが国も長寿の国です。

太平洋戦争後の経済復興は著しく、世界を驚かせました。

 

しかし、香港人には、

 

 

「昔の日本経済は、すごかったよね(今はたいしたことないけど)」

 

 

「日本の物価は安いね、

上海ガニ(ワタリガニ)は、日本だとたらふく食べられるから、時々行くよ」

 

 

などといまや言われているのです。

 

 

日本で食べられる某ラーメン店が、香港にも出店していました。

ランチ時には人が並んで繁盛店です。

外国で頑張っている日系企業を見ると、嬉しく思います。

で、気になるお値段は、150香港ドル。

日本円に直せば、およそ2,100円です。

おどろきました。

 

 

日本の観光客がアジアに旅行して、口にするのが「物価が高い」のだそうです。

それは、外国の物価が高いのではなく、日本の物価が安いともいえます。

実は、日本経済が世界のなかで相対的に低下しているのです。

 

 

 

 

この20年間、日本はデフレでした。

20年前、一ドルは100円前後でした。今でも変わりません。

だから経済が落ち込んできていることに気づけなかったのです。

20年前、500円だったラーメンは5ドルでした。

今でも日本ではラーメンが500円で食べられますが、外国に行けば1,000円から1,500円出さないと食べられないのです。

 

 

 

日本はいつの間にか、下りのエスカレーターに乗っていたのです。

衝撃的です。

多くの人が、それに気づいていない。

頑張っているのに、落ちぶれているという事実。

 

 

日本も香港と変わらず長寿国です。

どうやって国を維持していくのか、

どんなビジョンを描くのか、

未来を作っていく子どもたちに何をバトンタッチするのか、

真剣に考えないと、そう思いました。

 

 

 

せめて未来を作る子どもたちには、海外で張り合えるようになってほしい。

そのために、大切な税金を使ってほしいと願っています。

 

 

 

 

 

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2018年7月18日

社長業と税理士の役割

 税理士稼業をしてきて11年(業界に入って20年)、たくさんの事業主様や社長様とお会いしてきました。

私自身も税理士事務所を開業しているので、事業主でもあります。

 

 

その中で、自分自身も含めて「社長業」とは何かを問い、

そして「税理士としての役割」「税理士・榊原輝重のあり方」を考えています。

 

 

 

 社長業とは

 

社長とは、経営者とは、その役割はなんでしょうか?

 

売上を上げる。

商品のアイディアをだす。

マーケティングを考える。

人を採用する。

人材を育てる。

会社の理念を形にする。

お客様と交渉する。

決算の数字を読み取る。

税金を支払う。

新たなビジネスを創る。

 

 

さまざまなことが、出てくると思います。

ここで、問い直しましょう。

 

それはあなたしかできないことですか?

 

 

以前のブログでも書いた、何をすべきかの「DO」ではなく、

どうありたいか「BE」が大切です。

 

 

 

社長に業をくっつけて「社長業」とあえて言います。

 

社長業の最も重要なことを一つ上げるとしたら?

 

 

私は

 

決断

 

だと思います。

 

 

 

 

では決断とは、何でしょう。

 

捨てることを決める

 

 ことだと思います。

 

 

判断するのは、中間管理職でも、スタッフでも鍛えればできますが、

決断ができるのは、経営者しかありません。

そこには大きな責任を伴います。

だからこそ、経営者がしなければならないんですね。

 

 

先日もここ10年でググッと成長している会社の社長様も、同じことをおっしゃっていました。

やはり成長している会社の社長は、さすがです。

 

 

実は、捨てることを決めると、いいことが起こります。

 

 

では、イメージしてください。

両手を上に向けておくと、天からいろいろなものが降ってきます。

両手はいっぱいになり、たとえいいものが降ってきても、手に入れることができませんね。

 

しかし捨てることで、片手は空っぽになり、それ手に入れることができるのです。

つまり、常に取捨選択の決断をし、片手を開けておくことで、

天から降ってくる運やチャンスを手にすることができるのです。

 

 

 

榊原輝重の考える税理士としての役割は

 

 

税理士は、税理士法によって定められている国家資格です。

その第1条に(1条というのは多くの法律で大切なことがまず書かれます)このように規定されています。

 

税理士は、税務に関する専門家として、

独立した公正な立場において、

申告納税制度の理念にそって、

納税義務者の信頼にこたえ、

租税に関する法令に規定された納税義務の

適正な実現を図ることを使命とする。

 

税理士は、お客様に報酬をもらいますが、

「独立した公正な立場」で、

「納税を適正に行う」

とされています。

 

決して、納税者有利とも徴収者有利とも、されていないのです。

 

つまり、適正な納税とは、無知によって『払い過ぎない』納税 だと思います。

 

税法は複雑で、毎年変わります。

私たち税理士は、専門家の誇りをもって学び、知識を得て、

それを適正に運用しようと努力しています。

 

 

 

 

ときに、

「報酬を支払っているんだから、ウチが儲かるような指導をしてほしい」

と言われることもあります。

税理士は、多くの会社を見ているので、会計上や経営上のことでアドバイスをします。

 

 

とはいえ、

経営において、売上を作り、利益を出していくのは経営者の仕事です。

サッカーに例えれば、ゴールを決めるのが社長、私たちはコーナーキックを上げるだけです。

 

 

 

税理士の意見が、経営者の「良い気づき」になれば、大変うれしいです。

 

 

事業主様や社長様には、

ぜひ税理士の役割を理解していただき、

うまく活用していただきたいと思います。

 

 

 

 

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お楽しみに!

 

 

2018年7月6日

税金は未来を作る子どもたちのために

6月18日、大阪の高槻市で震度6弱の地震がありました。

小学生4年生の女の子が倒壊したブロック塀の下敷きになって亡くなりました。

 

このニュースを聞いて胸が痛んだ方も多かったのではないでしょうか。

そのブロック塀は、違法建築で、市の職員に聞いても「いつ作られたかもわからない」とずさんな管理が明らかになりました。

 

 

事故後、日本全国で緊急調査が行われ、多くの違法建築が放置されていることが分かりました。

 

 

日本の将来を、未来を背負って立つはずの子どもたち。

その子どもたちの学び舎には税金があまり投入されていません。

耐震診断はクリアしたけれど、建ってから4~50年経つ校舎、

バリアフリーとは程遠く、トイレだって和式のまま。

エアコンだってない。

子どもたちに聞くと「トイレは汚くて入りたくないから我慢する」と答えます。

 

 

 

政府総支出に対する学校教育費の比率はOECD最下位クラスと言われています。

とても悲しいことだと思います。

 

 

 

 

地震の翌日、国会ではIR法案(カジノ法案)が、強行採決されました。

わが国では、憲法の第84条に租税法律主義がうたわれています。

 

国会で法案が通るということは、そこに税金が投入されるということです。

 

 

今回のIR法案については、私はひどく残念に思いました。

審議時間も世論の賛同が少ないにもかかわらず、時間をかけて審議されたとは言えず、

経済効果もはっきりしないままです。

論者によれば、カジノを運営するのは実績のある海外の企業だとのうわさも。

もちろん、外貨を獲得することは、経済政策として重要であることを否定はしません。

 

 

 

でも、このタイミングで?

前日におきた痛ましい事故の後なのに、こうした法案を通すことに、

国会議員の皆さんは何とも思わないのでしょうか。

 

 

 

私たち親は子どものために頑張っています、頑張れます。

少しかもしれませんが、働いて税金を納めています。

 だから、

子どもたちの未来のために、税金を使ってほしい。

 

 

 

切なる願いです。

 

 

 

 

 

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お楽しみに!

 

 

 

 

 

2018年3月23日

医療費控除の申告現場から思うこと

 

確定申告が終わりました。

 

お客様にも、

スタッフであるシャインズの皆さんにも

助けられ、無事過ごすことができました。

 

感謝です。

ありがとうございます!!

 

 

税理士会主催の無料相談

 

確定申告時期には、

税理士会の会務で「無料相談」が区役所で行われます。

 

これは正しい納税を推進すると同時に、税理士会の公益性から地域の方へのボランティアという意味もあります。

 

ですからお越しになる方の多くはお年寄りで、

年金を受け取っているような方がほとんどなんですね。

 

 

 

医療費控除の変更

 

さて、今回の申告から変更になった点で「医療費控除」があります。

医療費控除はたくさん医療費がかかった方は大変なので、税金をおまけしてあげるという趣旨のものです。

 

だから「私はこんなにも医療費がかかりました~」と申告すれば税金がまかります。

 

医療費控除の意外と知らないシリーズ。

 

  • 自由診療でも医療費控除が受けられる
  • 家族分をまとめて計算できる
  • 未払いは計算対象にならない
  • 保険などで補助が受けられる、受けられそうなものは金額から差し引く
  • 歯列矯正など高額でも受けられる

 

全部がイエスです。

 

それで今回の変更は何かというと

薬局でのお薬を購入が対象になるセルフメディケーション税制

申告に使う用紙が変わって領収書を提出しなくてもよい

ことになったのです。

 

領収書を提出しなくてもよい、これは申告する方にとっても税務署にとってもメリットはあると思います。

確かに税務署の方も大量の領収書をチェックするのも、保管する場所も大変だわ!と思います。

 

ただ領収書を添付しなくてもいいのは、今回から新しくなった用紙を使って申告した場合のみ。そして、

 

 

その用紙を使わないと医療費控除が受けられない!!

 

ということなのです。

問題なのは、申告に来たお年寄りたちのほとんどが、それを知らなかった!!ということです。

そりゃ確かに様式に沿って書かないといかんと思うけどさ…。

 

 

税金の思想は弱者保護ですぞ

 

 

さすがに国税庁も鬼ではありません(苦笑)。

向こう3年間は今まで通り、領収書を提出すれば医療費控除は受けられるそうです。

言い換えれば3年後からはきちんと様式通り書かないと、

たとえ領収書を出したからといって医療費控除は受けさせませんぞ、

となったのです。

 

 

いや、弱者保護の思想からすると、ちょっと優しくない!

そりゃあ、納税は国民の義務であるけれど。

「お上」のやり方っぽくないですか?

 

『もうちょっと税金を納めている国民の皆さんに寄り添ってほしいな~』

とお年寄りの申告を手伝っているときに思いました。

 

 

 

 

 

 

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2018年2月2日

子どもの貧困とシングルママ

子どもの貧困率

 

先日、愛知県が主催する「子どもの貧困」について考えるシンポジウムに行ってきました。

2012年の調査で、子どもの貧困率が16.1%、6人に一人が貧困となっているデータに、衝撃を受けた人も多いのではないでしょうか。

私もその一人です。

 

愛知県は、自治体として貧困対策のための調査を、沖縄県に引き続いて全国で2番目に行いました。

愛知県はモノづくりと農水産物が豊かで、県民の所得も安定しており、貧困率は5.9%と全国平均からかなり低い数字でありました。

 

とはいえ、何もしなくても良い、というものでもありません。

貧困にあえぐ子どもがひとりでもいる限り、手当を続けていかねばと思います。

親の貧困が子どもの貧困に連鎖する、これはデータから立証されています。

子どもの未来は明るいものであってほしい、

どの子にも等しく成長の機会と笑顔が行きわたることを願うばかりです。

 

私たちに何ができるのでしょうか。

 

 

子どもの貧困家庭の半数超がひとり親家庭

 

貧困家庭の半数超がひとり親です。これは愛知県も全国平均も変わりません。

ひとり親、特にシングルママへの支援は欠かせないのです。

男尊女卑とまで言いませんが、やはり男女間の賃金価格差はあきらかに存在しています。

母子家庭の母親の9割強は仕事に従事しているものの、

OECD(海外諸国)のデータと比較して貧困率が高い、と指摘されています。

働けど、お金がない。

だから長時間働く、環境の悪いところで働く、それが子どもの育ちに悪影響を与える、

そんな悪循環を引き起こしているのです。

 

 

法律上の結婚をしなければ税の救いが受けられない

 

ある人がつぶやきました。

「私の友人なんだけど、未婚の母でさ、寡婦控除が受けられないんだよね…」

 

そうなのです。

税金の世界では、ひとり親支援の前提は法律婚ありきで設計されているのです。

 

所得税法法上の「寡婦」は以下に規定されています。

・夫と死別し、または夫と離婚した後、婚姻をしていない人

 

配偶者控除もそうです。

・「配偶者」とは、婚姻の届出を出している配偶者をいい、いわゆる内縁関係の人は含まれません

 

相続税法でも同じく、内縁関係の人は相続人としてカウントされません。

 

「じゃあ、籍を入れれば済むじゃないか」

「結婚をしない選択をしているのは個人の判断でしょう」

 

そう意見をいう方もいらっしゃいます。

もちろん、その意見に反論する気はありません。

 

 

しかし

税の世界の根本思想である「弱者保護」に立てば

本来意思決定に参加できていない子どもに、

つらい環境となるのは私は看過できません。

 

 

貧困家庭を救うために、全国で「子ども食堂」が増えています。

子ども食堂ではボランティアでなさる人がたくさんいます。

それはとても有り難いことで、素晴らしいです。

 

とはいえ、善意の方にすべてを頼るのも不足でしょう。

 

税制や民法には、時代に合った変化と弱き者、特に子どもへの支援を期待したいものです。

 

 

 

 

 

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