2017年12月20日
平成30年の税制改正は・・・
毎年税制は変わります
税金ってどう決まっているのか、ご存知でしょうか。
「税は国家なり」とも言われ、国家運営では税金はとても重要な役割を果たします。
日本は民主義国家で、国民主権(=国民が主人公)と定められています。
憲法は全ての法律が従わないといけない「最高法規」として位置づけられています。
その憲法84条にはこう定められています。
「あらたに租税を課し、
または現行の租税を変更するには、
法律または法律の定める条件によることを必要とする」
これを租税法律主義といいます。
法律に書くことで次の二つが確保されると言われています。
課税の要件が簡単に変わらない
政府の解釈が簡単に変わらない
政府が、今年は税金が足りないからこれだけ集めよう、とか
去年は税金をかける収入は1000万からだったけど、今年は500万からにしよう、とか
簡単にされたら困りますよね。
だから法律にちゃーんと書くんです。
その法律は年明けの通常国会で毎年審議され、決まることになります。
与党の税制大綱
ではその原案はどう作られるのでしょうか。
法律作りは通常国会が始まる新年1月の前年、秋から準備されます。
原案を作るのは税制調査会ですが、
実は税制調査会には「政府税制調査会」(=政府税調)と「自民党税制調査会」(=与党税調)の二つが存在しているのです。
分かりにくいですね。
政府税調は財務省と総務省が主体となり、与党税調は自民党(与党)が主体となり作られます。
お互いが意見交換され調整され出てくるのですが、今までの政治では与党税調で定められたものが優位になっているようです。
その意味でも与党税調でまとめられる税制改正案が最も重要となるわけです。
例年12月に与党の「税制改正大綱」が周知されるのですね。
後出しじゃんけん
数日前に与党の来年度税制改正大綱が決まりました。
内容は新聞やニュースなどでご存知の方も多いと思いますが、「
しかも高所得者だけではなく、広く多くの国民が増税になるのです。
所得税の増税だけではなく、たばこの増税、
新たに国際観光旅客税、それから森林環境税など、数えたらきりがありません。
これほどの増税がでてくるなど思っていませんでした。
しかも意外なのは富裕層や儲けを出している法人への課税が棚上げになっていること。
私は現在の日本の財政状況から、将来の子どもたちのことを考えれば
増税はいたしかたないとは思っていますが、
一方で税金の大切な思想である
「弱者保護」の観点が疎かになっている気がしてなりません。
取りやすいところから取る。
しかも選挙が終わってからの、後出しじゃんけん。
ワタクシ、かなり怒ってます!
次の選挙まで、国会議員の先生方が決めることは、しっかりチェックしていきたいと思います。
皆さんも、選挙は終わってからが大事、そう思っていただきたいです。
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お楽しみに!