2024年2月12日
給与として課税されるもの
税務で課税されるのはどんな時?
税務上の言葉でいえば「所得」が発生した時と言えます。
所得計算というとなんだか難しい感じがしますね。
感覚的に
「ラッキー!儲けた!!」
という時は課税される可能性があるかもしれません。
経済的利益とは
会社から給与としてお金をもらえば、所得税として天引きされます。
お金以外でも会社から支給されるものがあります。
例えば、会社から食事の支給を受けていたり、
安い賃料で社宅を借りていたり、
会社の商品を安く買えたり、
というように、様々な形でモノや権利を受け取ることがあります。
これらは給料を支給したと同じ効果があるので現物給与とも言われ、
税務では、「経済的利益」として所得税がかかります。
役員に対する経済的利益とされ課税対象となるもの
中小零細会社では、社長が一人で判断するケースも多いため「うっかり」がないように注意してくださいね。
以下に挙げるものは、経済的利益として所得税がかかります。
① 役員へ物品などを贈与した
② 役員へ資産などを本来の価格より低額譲渡をした
③ 役員から安い資産を高額で買い入れた
④ 役員に対して行った貸付金や立替金を放棄したり免除したりした
⑤ 役員個人の借金を無償で引き受けた
⑥ 役員に対して、会社保有の不動産を無償または低額で提供した
⑦ 役員に対して、金銭を無償または低金利で貸し付けた
⑧ 役員に対して、自社サービスを提供したにもかかわらず無償または低額とした
⑨ 役員に対して、機密費・接待交際費・旅費などの名目で支給したもののうち業務で使用したことが不明なもの
⑩ 役員のために個人的費用を負担した
⑪ 役員の社交団体に支払った入会金や会費を会社が負担した
⑫ 会社が役員を被保険者とし、受取人も役員とした生命保険の保険料を負担した
いかがでしょうか?
意識せず該当していた、なんてこともあるかもしれませんね。
給与としない経済的利益
一方で課税されない経済的利益というのも定められています。
① 通勤手当(所令20-2)
金銭で支給する通勤手当、通勤定期券は一か月あたり合理的な運賃なら非課税。新幹線など特急料金はOK、グリーン車はNG
② 非常勤役員の出勤するための費用(所基通9-5)
非常勤で次のような人に対する出勤に要する旅費や宿泊費で、社会通念上合理的かつ必要と認められるものは非課税
イ) 国・地方公共団体の議員、委員、顧問、または参与
ロ) 会社その他の団体の役員、顧問、相談役、または参与
③ 単身赴任者が会議に併せて帰宅する場合の旅費(昭60直法6-7)
単身赴任者が職務上必要な旅行に付随して帰宅のために旅行を行った場合で、所基通9-3に定める旅費の範囲を著しく逸脱しないものは非課税
④ 宿日直料(所基通28-1)
宿日直料金は一回の宿日直につき4,000円(食事込み)までは非課税
⑤ 結婚祝い金等(所基通25-5)
雇用契約に基づいて支給される結婚、出産などの祝い金はその地位に照らし社会通念上相当と認められるものは非課税
⑥ 葬祭、香典、見舞金(所基通9-23)
葬祭料、香典、災害などの見舞金は社会通念上相当と認められるものは非課税
いかがでしょうか。
そうだよねと思うものもあれば、そうなの!?と思うものもありますね。
自分の会社だからと言って、公私混同はNGですからね。
「ラッキーかも」そう思う時は税理士に相談してくださいね。
メルマガ
【名古屋発!税理士アニキの感動!笑売】
は毎月10 日に更新します。
お楽しみに!