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榊原輝重税理士事務所

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名古屋発 税理士アニキの感動!笑売

2017年7月20日

会社設立。資本金の金額はご注意ください。

会社を設立する場合、元手となるいわゆる「軍資金」が必要となります。

 

会社を最初に設立するときに用意する元手となるお金。

それが資本金と呼ばれるものです。

 

 

では資本金はいくら必要なのか。

 

会社法が2006年に改正されました。

それまでは有限会社なら300万円、株式会社なら1,000万円が必要でしたが、

いまは

 

 

1円!でも会社設立!

 

することができます。

 

とはいえ1円ではパソコンすら買えません。

もし私が銀行なら、「この会社はナニ?ペーパー会社?怪しい!」

と思ってしまいます。

 

現実的には、しばらく会社を運営するに足りるお金が資本金として準備することになります。

だから経営計画を立てて出資する金額を決めていくことがほとんどです。

 

最初の出資は自分で用意する自己資本と呼ばれるお金と、

他人資本と呼ばれる銀行融資があります。

 

とはいえ融資も望む金額を無尽蔵に貸してくれるわけではありませんので、

ある程度は自分で用意しなければなりません。

 

その過程の中で金額が決まってくるわけです。

 

 

税務上にはポイントは二つあります。

これをうっかり忘れてしまうと

節税になったのに~

と後で後悔してしまいかねません。

 

 

それは

 

 

資本金は1,000万円と1億円。

 

 

ここが要注意です。

 

まずは1,000万円。

 

設立するときに資本金が1,000万円に満たないと

原則最初の2年は消費税が免税となり支払う必要はありません。

 

時々質問を受けるのですが、「免税事業者なので消費税をかけずに売るのですか」と聞かれます。

それは誤りで、消費税はちゃんとかけて売っていただくことになります。

ただ、納める必要がないので、

その預かった税金は「益税」といって手元に残るのです。

(課税の考え方からは困るのですが、法律上はそうなっているのです!)

 

999万円だとキリがよくないから、じゃ昔の株式会社と同じように1,000万円で、

なんて軽々しく行うと消費税を支払うことになります。

 

 

次は1億円。

 

1億円のラインは

中小企業だけど「あなたはそこそこ優良ね!」

だから大企業並みに頑張れるよねと判断されるのです。

 

 

つまり、1億円以下の中小企業だと、メリットがあるのです。

 

 

1. 法人税を計算する際に、軽減税率を利用することができます

➡ 法人税が所得800万円まで低い税率で計算されます

 

 

2. 交際費は800万円まで、全額を損金にすることができます(平成26年4月1日以降)

➡ 交際費は使っても全部が経費にならない、これが常識。だけど小さい会社なら全部経費として認められちゃいます

 

 

3. 30万円以下の少額減価償却資産が年間300万円まで損金として認められます

➡ パソコンや事務機などお金を使ったときは税金も抑えたいもの。使った分が全部経費となればありがたいですね

 

 

4. 特定同族会社の留保金課税が免除されます

➡ 同族会社特有の税金です。内部留保といって会社にお金を残しても税金をかけるよ、というまさに中小企業に厳しいルールですが、これも免除!

 

 

5. 欠損金の繰り戻し還付が受けられます

➡ 赤字が出たときに、過年度の支払い税金を戻してくれる制度です。

 

 

6. 法人事業税の外形標準課税が免除されます

➡ 大きな会社はその外見に応じた税金を負担しなさい、というもの。中小ならこれも免除です。

 

 

7. 法人住民税の均等割税金が安くなります

➡ 住民税は雇用している人数や資本金に応じて、均等割りが上がっていきます。

 

 

 

節税目白押し!!

 

 

 

会社が大きくなってくると資本金を増やして(これを増資といいます)いく場合も多いですが、

家族経営や同族で経営する会社なら、このあたりの節税も注意しておいてくださいね。

 

 

うっかりがないよう、専門家に確認を取りながら会社設立や増資は進めていきましょう!

 

 

 

 

 

 

 

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2017年7月2日

オーナーさんからの借入金、どうすればよいのでしょう

会社経営をしているとよい時も悪い時もあります。

資金が足りないときは、

経営者は役員報酬を未払いにしたり、

逆に会社へお金を貸し付けたりします。

 

小さい会社では、銀行が経営者の個人財産をも与信としてとらえていますので、

経営者の会社への貸付金は一つの方法として考えられています。

とはいえ、返してもらわないと事業している意味もありません。

 

中小零細会社では、

多くの会社がオーナーさんからの借り入れが多大となり、

そのまま残っているということもしばしば。

親から子へ事業が移っているけど、親が存命なので何も手を付けていない、なんてことも。

親からすれば、余力ができてから返してくれればいいから、そんな親心があるのかもしれません。

 

 

しかし、いざ相続となると大変です。

会社へ貸したお金は「債権」として相続の財産としてみなされ、

相続税がかかってきてしまうのです。

 

相続をする息子からしては会社から返してもらうだけになりますが、

その権利を取得するのに税金を払うなんて納得いきませんよね。

 

だからオーナーさんからの借り入れは、税務上の対策をしておく必要があります。

 

オーナーさんからの借り入れ対策は二つ方法が考えられます。

「もうそのお金は返してもらわなくていいよ」と諦めてもらって債権放棄をする。

または

負債ではなく出資したものとして資本金に振り替える。

 

 

今回取り上げるのは債権放棄です。

 

オーナーさん、それも先代の親から会社へ貸し付けている場合は、

相続財産になるくらいなら、あきらめていいよ、という方も結構いらっしゃいます。

そんな時は債権放棄をしていただくのが有効です。

 

 

債権放棄をすると、会社側では返すべきお金を返さなくてもよくなりますので、

トクをしたことになります。

これは「債務免除益」といって税務上は所得としてみなされ課税対象にされます。

 

とはいえ、オーナーさんから借り入れているような会社は大きく赤字である場合がほとんどです。

つまり、青色申告者であるなら繰越欠損金が残っているはずです。

 

 

 

その繰越欠損金と相殺することで、債務免除益の税金は納める必要がなくなります。

 

 

会社では法人税、個人では相続税が助かるというわけです。

 

 

ただ注意するところもあります。

会社の資本金が1億円を超えている、

かつ

特定同族会社(半分以上の株をオーナさんが持っているような会社)であると、

留保金課税という別の税金がかかってくる可能性もあります。

 

また、あまり安易に行うと税務署とトラブルになる可能性も否定できません。

再建計画など会社で検討しておくことをお勧めします。

 

 

 

役員の貸付金がたくさんあって、

しかも先代からの借り入れで、

赤字の会社で欠損金もそこそこあるのなら

考えてみるタイミングですよ。

 

 

もちろん、専門家である税理士に相談して慎重に行ってくださいね。

 

 

 

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