2025年12月10日
年末調整はサラリーマンの確定申告です
師走ですね。
いきなりの寒波で凍えそうです。
さて12月は税理士事務所の繁忙期です。
なぜなら年末調整業務があるからです。
仕事があって、忙しい。これは有難いことです。
だって「仕事が無くて暇です~」
これは精神衛生上よろしくない(汗)。
働いて、働いて、働いて、働いて、働いてまいります!
年末調整とは
年末調整を一言で言うと
サラリーマンの確定申告
サラリーマンの所得税は、会社からお給料をもらうときに天引きされます。
これを源泉徴収といいます。
銀行口座の入金額だけを確認してるだけの方もいるかもしれませんが、
お給料の明細をよ~く見てください。
社会保険料や住民税などとともに、毎月の給与や賞与から天引きされていますよ。
この天引き額は概算額なので、
その年の所得額が確定(12月支払いの給料と賞与が確定)した時点で再計算し、
正しい税額を計算し直します。
そこで計算された正しい税額とこれまで概算で徴収した金額を比較します。
そして過不足分を従業員に、還付または追加徴収をします。
これが年末調整の目的です。
所得税の計算手順
年末調整をする給与所得の方も、事業をしている方も、
じつは確定申告書で同じ計算手順を踏んでいます。
同じ所得税ですから、あたり前と言えばあたり前なのですが、
年末調整は計算明細の状態でもらうため、様式が一緒ではありません。
大枠で見ておくと「ああ、なるほどね」と理解できると思います。
確定申告書の計算は一枚で完結しています。
右端に「一表」と書いてあるものです。
真ん中半分で分かれています。
左側の上から下へ進み、右上に続きます。
そして下へ降りていくとゴール。
納付額が分かります。
私はすごろくみたいなイメージを持ってます。
一つずつすすんだり、枠を飛ばしたり。
戻ったりはしないですけど。
順に見ていくと
① 収入金額
② 所得金額
③ 所得控除
④ 税額控除
の4ブロックに分かれています。
①の収入金額、これは商売で考えると「売上」にあたります。
②の所得金額、これは商売で考えると「利益」に当たります。
売上から経費を引いた残りが利益です。
税務ではこれを「所得」といいます。
給料でいえば、売上にあたるのが額面総額です。
利益にあたるのは「給与所得控除後」の金額になります。
給与所得控除がサラリーマンの経費にあたるもので、金額が決まっています。
給与収入によってばらつきますが、およそ20~30%くらいが経費相当として設定されています。
高所得の方になると上限額が決まっていて、現在は195万円です。
③の所得控除、これは各人の置かれている状況で税金は書けませんよ~というもの。
税の考え方に「弱者保護」があります。
扶養家族が多いとか、生命保険をかけているとか、障がいを持っている、医療費がたくさんかかった、
など各々の状況を反映させます。
それを差し引いたものが、課税標準です。
課税標準に税率をかければ、税額が決まります。
おっと、もう少し先があって
それが④の税額控除。
税額控除は政策優遇的な要素があって、「税金をさらにおまけしますよ~」というもの。
住宅ローン減税などがこれにあたります。
税金そのものをおまけしてくれるので、納税額がぐっと下がるため嬉しいですね。
そうして計算された年税額とすでに源泉徴収で納めた税額と比べて、
還付や徴収が行われます。
今年の年末調整は、春先の国会で大議論となり、大幅に改正がされました。
いままで私たち税理士に「いったい税金はいくらぐらいになりますかね~?」とお尋ねいただいたら
「これぐらいかな」と答えられたものですが、
はっきりいって、今年は税務ソフトに入れて計算しないと分かりません、、、
それぐらい複雑になってしまいました。
この計算を考え出した財務省の方々は、本当に頭がいい。
でも「税は簡素に」。
それが基本です。
複雑だからこそ、間違って払いすぎないように。
信頼のおける税理士にお尋ねくださいね。
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