2015年11月19日
年末調整~サラリーマンで確定申告が必要な方
立冬も過ぎ、紅葉も深まり、いよいよ冬が近づいてきているんだなぁと感じます。
私たち税理士にとっては、関与先の法人様に届く年末調整のご案内の封書がその合図。
年末調整とはサラリーマンにとっての「確定申告」のようなものです。
ただご自身がするのではなく、会社が代理して行なうところが大きく違います。
会社が行なうところもあれば、その会社様から私たちにご依頼が来て、私たちの仕事にもなるのです。
だから、通常は年明けに確定申告することはないのですが、おさらいしてみましょう。
確定申告は「所得税」の税金計算になります。
総合課税される所得は全部で10種類あるのをご存知でしょうか。
①利子
預金や公社債の利息です
②配当
所有する株式や投資信託の運用で得られる分配金です
③不動産
不動産を貸し付けて得られる所得です。
ただし貸し付け規模が相当の規模(5棟10室基準)であれば事業所得になります。
④事業
農業や漁業、製造業に卸売り、小売り、そしてサービス業などで得られる所得です。
⑤給与
サラリーマンやアルバイトで得た所得です。
⑥譲渡
所有する資産を譲渡したときの所得です。
⑦一時
10種類の所得のうち①~⑨以外の所得で、営利を目的とする継続的行為から生じた以外の
一時的な所得です。
⑧雑
10種類の所得のうち①~⑦、⑨、⑩ではない所得です、いわゆる「その他」ですね。
⑨山林
山林の伐採をした時に得られる所得です。
⑩退職
退職金を一時に受け取るような所得です。
サラリーマンの方は
これらのうち給与以外に所得があったら、確定申告をしなくてはなりません。
ただ申告をしなくてもいいケースがあります。
それは、給与所得以外の所得が少ない時。
簡単に言えば、給与以外の所得が20万円未満なら確定申告する必要はありません。
所得!ですからお間違えないように。「収入」ではありませんからねっ。
(ただし念のため確認してくださいね)
しかし例外もあります。
正確にいえば納付・還付があるために申告をしなければなりません、という意味です。
それは2か所からもらっている時と、
住宅ローンを組んだ最初の年は確定申告しなければなりません。
12月で務めているところが2か所以上あったら(アルバイトとか、非常勤の役員とか)、
その金額の大小にかかわらず確定申告しましょう。
勘違いしやすいのは年の途中で退職して新たに就職したとき。
確かにお給料をもらったところは2か所ですが、同時期に2か所で働いているわけではありませんので、年末調整でOKなんです。
前に勤めていたところから早急に源泉徴収票をもらって年末調整する職場に提出してくださいね。
また住宅ローンも初めて組んだ年のみ、確定申告が必要となります。
次の年からは明細が出るので年末調整で対応可能になります。
楽チンですね。
それから税金がかからないものもあります。
例えば
遺族年金
通勤手当(限度額はあります)
ノーベル賞の賞金
宝くじ
最後の二つはなかなかいただけるものではありませんね(笑)
そうそう、先日小学生向けに税金クイズを出したのですが、
そもそも
日本国に税金を納める人は誰だか分りますか?
答えは、日本に住んでいる人。
だから海外へ長期で転勤したりしたら、税金は日本国ではなく、その国に支払うことになるんですね。
逆に、外国人の方でも日本に住所があれば、日本に税金を支払うことになっているんです。
意外と大人でも知らなかったりしますね~
とはいえ、細かい規定や「みなし」という考え方もあるので、
思わぬ税金がかかったりする場合もあります。
お給料以外にお金を受け取ったり、
権利が動いた時は、
信頼のおける税理士に尋ねてみてくださいね!
ブログ【名古屋発!税理士アニキの感動!笑売】
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