2018年7月18日
社長業と税理士の役割
税理士稼業をしてきて11年(業界に入って20年)、たくさんの事業主様や社長様とお会いしてきました。
私自身も税理士事務所を開業しているので、事業主でもあります。
その中で、自分自身も含めて「社長業」とは何かを問い、
そして「税理士としての役割」「税理士・榊原輝重のあり方」を考えています。
社長業とは
社長とは、経営者とは、その役割はなんでしょうか?
売上を上げる。
商品のアイディアをだす。
マーケティングを考える。
人を採用する。
人材を育てる。
会社の理念を形にする。
お客様と交渉する。
決算の数字を読み取る。
税金を支払う。
新たなビジネスを創る。
さまざまなことが、出てくると思います。
ここで、問い直しましょう。
それはあなたしかできないことですか?
以前のブログでも書いた、何をすべきかの「DO」ではなく、
どうありたいか「BE」が大切です。
社長に業をくっつけて「社長業」とあえて言います。
社長業の最も重要なことを一つ上げるとしたら?
私は
決断
だと思います。
では決断とは、何でしょう。
捨てることを決める
ことだと思います。
判断するのは、中間管理職でも、スタッフでも鍛えればできますが、
決断ができるのは、経営者しかありません。
そこには大きな責任を伴います。
だからこそ、経営者がしなければならないんですね。
先日もここ10年でググッと成長している会社の社長様も、同じことをおっしゃっていました。
やはり成長している会社の社長は、さすがです。
実は、捨てることを決めると、いいことが起こります。
では、イメージしてください。
両手を上に向けておくと、天からいろいろなものが降ってきます。
両手はいっぱいになり、たとえいいものが降ってきても、手に入れることができませんね。
しかし捨てることで、片手は空っぽになり、それ手に入れることができるのです。
つまり、常に取捨選択の決断をし、片手を開けておくことで、
天から降ってくる運やチャンスを手にすることができるのです。
榊原輝重の考える税理士としての役割は
税理士は、税理士法によって定められている国家資格です。
その第1条に(1条というのは多くの法律で大切なことがまず書かれます)このように規定されています。
税理士は、税務に関する専門家として、
独立した公正な立場において、
申告納税制度の理念にそって、
納税義務者の信頼にこたえ、
租税に関する法令に規定された納税義務の
適正な実現を図ることを使命とする。
税理士は、お客様に報酬をもらいますが、
「独立した公正な立場」で、
「納税を適正に行う」
とされています。
決して、納税者有利とも徴収者有利とも、されていないのです。
つまり、適正な納税とは、無知によって『払い過ぎない』納税 だと思います。
税法は複雑で、毎年変わります。
私たち税理士は、専門家の誇りをもって学び、知識を得て、
それを適正に運用しようと努力しています。
ときに、
「報酬を支払っているんだから、ウチが儲かるような指導をしてほしい」
と言われることもあります。
税理士は、多くの会社を見ているので、会計上や経営上のことでアドバイスをします。
とはいえ、
経営において、売上を作り、利益を出していくのは経営者の仕事です。
サッカーに例えれば、ゴールを決めるのが社長、私たちはコーナーキックを上げるだけです。
税理士の意見が、経営者の「良い気づき」になれば、大変うれしいです。
事業主様や社長様には、
ぜひ税理士の役割を理解していただき、
うまく活用していただきたいと思います。
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