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榊原輝重税理士事務所

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名古屋発 税理士アニキの感動!笑売

2020年8月12日

伝票処理を思い切って、捨ててしまおう

コロナ禍で在宅勤務、リモートワークが、一般化しつつあります。

会計ソフトも日進月歩、ここ3年でクラウド会計が、ぐっと広まってきた感があります。

 

経理の仕事は、毎日かならず会社に出てこなくても、できるようになっていると思います。

例えば、銀行での振込みは、インターネットバンキングでPCで入力しておけば、

わざわざ銀行に行って並ぶこともありません。

3密を避けるためにも有効ですね。

 

伝票会計とは

 

四半世紀前、Windows95が出て、中小・零細企業でもPCが日常的に使われるようになりました。

それまでの会計・経理といえば、事業主様や会社経理部が、手書きで出納簿を作り、伝票を作成し、

それらに基づいて、会計事務所が会計ソフトに入力、決算書を作っていました(会計ソフトがとても高い時代でした)。

 

伝票会計とは、伝票を使って経理処理を行い、決算書を作る会計のことです。

主な伝票として、入金、出金、売上、仕入、振替の5つの伝票があります。

 

事業取引は、次の流れで処理されます。

  1. 取引の発生
  2. 取引の記録(伝票処理)
  3. 伝票処理を整理・分類
  4. 整理・分類したものを集計
  5. 集計された取引から決算書を作成

伝票処理は、2の「取引の記録」で、

  • 領収書
  • レシート
  • 契約書
  • 注文書
  • 請求書

のような、取引が起こった証拠となる書類(証憑(ひょう)と言います)をもとに、伝票を作ります。

 

伝票とは、「事業で発生した取引を記録するための紙」ですので、これをもれなく記録することによって

お金の流れを正確に把握できるようになるのです。

 

 

経理の目的ってナニ??

 

さて、そもそも経理の目的とは何でしょう。

正しく、もれなく、正確に、取引を記録し、

お金の出納を完璧に見える化する。

それは正しいです。

最終的に、正しい決算書を作ること、これが目的となります。

 

では、そのために伝票会計が必要でしょうか。

 

 

いまは会計ソフトが伝票処理をしてくれますよ

 

社歴の長い会社や、ベテランの経理社員さんが何十年もお勤めであると、

会計ソフトが一般化した今でも、伝票処理をしているところがあります。

従前から、ずっとこの形でやって来たので、変わることには勇気がいるかと思います。

しかし、これからの時代、経理の仕事は合理化して、

機械にできることは任せ、経理のチェックと、資金管理や予算管理といった、

未来へのマネジメントへシフトしていきたいものです。

 

思い切って伝票処理をやめてしまいましょう!

伝票を手書きで書いてから、PCに入力するのは二度手間と言えます。

(この二度手間のお陰でチェックができる、という方もいらっしゃいますが)

 

法人税施行規則54条には、

 

(取引に関する帳簿及び記載事項)

青色申告法人は、すべての取引を借方および貸方に仕訳する帳簿(仕訳帳のことです)、

全ての取引を勘定科目の種類別に分類して整理計算する帳簿(総勘定元帳のことです)、

その他必要な帳簿を備え、別表20に定めるところにより、取引に関する事項を記載しなければならない。

 

とあり、原則として、仕訳帳総勘定元帳さえ作成すればよく、伝票は求められていません!

データはコンピューターの中に保存さえしておけばよく、

期中に打ち出す必要もなければ、

科目ごとインデックスなどつけて、きれいに製本することも必要ないです。

 

伝票処理はPCへ入力するための準備作業ですから、

これら準備作業を省略して、そのままパソコンへ直接入力していけばよいのです。

伝票処理は、会計ソフトがしてくれます。

勘定科目ごとのゴム印も必要ありません。

 

 

これからの経理の仕事は

 

 

とはいえ、ミスが出てもいけません。

しかし最近の会計ソフトはよくできています。

会社の取引の多くは、お金の出納に関わるものであり、

取引先も固定化しています。

したがって、仕訳パターンを登録し(今は学習機能がついています)、

経理の方は、それを画面でチェックするのが仕事になります。

マクロで見て、数字の意味をとらえる力が必要になります。

 

クラウド会計では、税理士事務所とオンラインでつながっていますから、

双方で同じものを見て、その場で直すことも可能です。

ダブルチェックですね。

紙やFAXでのやり取りも必要ありません。

 

また、経理処理のパターンが、会計ソフト内にあるということは、

経理の属人化を解消し、引継ぎをラクにします。

 

とはいえ、経理のパターン化、経理フローは、事業や会社ごとで様々です。

自社にあった会計ソフトの活用方法もあると思います。

ここは信頼のおける税理士に相談して、丁寧に作り上げておくといいですね。

 

 

 

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