2015年4月16日
起業する方、事業準備している方に必要なこと~後篇~
皆さん、お花見は行かれましたか。
雨が多くてタイミングが合わなかった…そんな方も多いですね。
葉桜のこれから緑が増していく様も、また良いものです。
経営も一緒です。
さて前回からの続きです。
今回は最終回。まずは前号までのおさらいです。
起業する方、事業を始める方がやることは
自分ドメインをしっかりと立てる!!
ことでした。
事業を一本の木に例えてみて、その土壌は何なのかを言葉で表すことでした。
土壌・・・経営者の「思い・経営ビジョン・企業理念」
幹・・・会社のコンセプト
枝葉・・・経営のオペレーション
ここで土壌である思いや経営ビジョンを言葉で語ることができました。
次に行ったのがSWOT分析です。
自社(自分)の置かれている環境を「内部環境分析」と「外部環境分析」に分けて考えました。
これで自分が進む方向が整理されたと思います。
さて、SWOT分析が終わったら、いよいよ最終ステップ。
自分ドメインを言葉で表す
ことを今回は考えます。
私のバイブルである、
『会社を替えても、あなたは変わらない~成長を描くための「事業計画」~』
(光文社新書・海老根智仁著)
を参考に見ていきましょう。
海老根さんは、SWOT分析から3つの要素を明らかにせよといます。
1,対象となる市場はどこか(お客様となるのは誰?)
2,その市場(顧客)のニーズは何か
3,自社(自分)の強みは何か
これを言葉でつなげることが「幹」づくりになります。
幹づくり=会社のコンセプトづくり。
とても分かりやすい例があります。
コンビニ最大手のセブンイレブン、キャッチフレーズは・・・
そう!
「開いてて良かった」
この一言にセブンイレブンの会社の幹である事業ドメインが集約されています。
1,対象とする市場はどこか
⇒ ひとり暮らしの若者
2,その市場のニーズはなにか
⇒ 時間が節約できる、距離が節約できる
3,自社の強みは何か
⇒ 日用必需品に絞った徹底的品ぞろえ
まとめてみます。
『時間的利便性、および距離的利便性を充足させる
ひとり暮らしの若者のための
日用必需品に絞った徹底的品ぞろえのお店』
セブンイレブンを一言で表すとこうなるのです。
それが「開いてて良かった」のCMのキャッチフレーズとなりました。
ため息が出るほど見事ですね。
セブンイレブンがこ「開いてて良かった」というキャッチフレーズで世に出たとき、
日用品をそろえるのは個人商店とスーパーマーケットしかありませんでした。
個人商店は距離的には身近だが、商品の品ぞろえが限られていて、欲しいものは他店も回らなければならない。
スーパーマーケットは、品ぞろえは満足できても、遠かったり、開いている時間が日中だけで、自身の活動時間と合わない。欲しいとき開いていない。
こんな若者のニーズをびしっとわしづかみです。
それからのコンビニの成長は周知の通り。
いまや若者だけでなく、すべての人に利用されて大成功です。
さあ、いかがでしょうか。
自分の思いの詰まった「土壌」に自分らしい「幹」をたてられそうでしょうか。
簡単に言葉が出てくるわけはありません。
SWOT分析から何度も何度も、書いては消し、書いては消し、
じっくりと取り組んでください。
この準備をしておくと、どうなるでしょう。
事業の説明が明確にできます。
あなたの価値を相手にまっすぐ伝えられます。
自分のなすべきことが分かってきます。
自信を持って行動できます。
税理士はそんな経営者の傍らで、一緒になって力んでくれます、一緒に悩んでくれます。
税金の専門家ではありますが、経営者とともに歩く決意を持っています。
ぜひ、そんな場面ではお声かけくださいね。
名古屋発!税理士アニキの感動!笑売
は毎月1日、15日に更新しています。お楽しみに!!
2015年4月1日
起業する方、事業準備している方に必要なこと~中篇~
新年度が始まりました。
日本人としては元旦に一年の計を考えるかもしれませんが、
税務ではこの4月1日が新年度の始まり。
今年もさらに成長をしていきたいものですね。
さて前回からの続きです。
起業する方、事業を始める方がやることは
自分ドメインをしっかりと立てる!!
ことでした。
そこでまず考えること、確認することは
事業を一本の木に例えてみて、その土壌は何なのかを言葉で表すことでした。
おさらいをしましょう。
土壌・・・経営者の「思い・経営ビジョン・企業理念」
幹・・・会社のコンセプト
枝葉・・・経営のオペレーション
土壌である思いや経営ビジョンは言葉で語ることはできたでしょうか。
次に考えるのが環境分析です。
具体的にはSWOT分析を行います。
環境分析は大きく分けてふたつに分類されます。
それは「内部環境分析」と「外部環境分析」です。
内部分析は何をするのか。
それは
自社(自分)の強みと弱みを書きだすこと
強みと弱み、それぞれの要素をひとつずつ書きだしていきましょう。
ポストイットなどを用意して、一枚に一つずつ書くのもよいでしょう。
頭の中で考えているより、実際手を動かしてどんどん書いていくのが大切です。
強みとは、自社(自分)の持っている要素の中で、目標達成に役立つものです。
弱みとは、自社(自分)の持っている要素の中で、目標達成の障害となるものです。
次に外部分析です。
それは
自社(自分)にとって追い風と向かい風を書きだすこと
ビジネスで成功するには、タイミングや世間、社会の動きも重要です。
追い風とは、自社(自分)たちの取り巻く環境で、目標達成に役立つものです。SWOT分析では機会と呼んでいます。
向かい風とは、自社(自分)たちの取り巻く環境で、目標達成の障害となるものです。SWOT 分析では脅威と呼んでいます。
さあ、書けたでしょうか。
初めのうちは、一気に4項目を書くのは混乱するので、一日に一項目をつぶしていくのもよいでしょう。
SWOTとはそれぞれの英語の頭文字をとっています。
強み・・・Strength
弱み・・・Weakness
機会・・・Opportunity
脅威・・・Threat
分析の仕方ですが、縦軸に内部環境と外部環境をとります。
横軸に追い風と向かい風をとります。
縦横2つに項目をとり、クロスするように(十字を切るように)マトリックスを作ります。
そして
それぞれのクロスする部分で分析を行うのです。
強みと機会が重なる部分
自社(自分)の強みで取り組むことができる事業機会はないか
強みと脅威が重なる部分
自社の強みで脅威を回避できないか、他社には脅威でも自社の強みで事業機会にできないか
弱みと機会が重なる部分
自社の弱みで事業機会をとりこぼさないためには何が必要か
脅威と弱みが重なる部分
脅威と弱みが重なって最悪の事態を招かないためには
それぞれで具体的に、ぐぐ~~~っと深く考えるのです。
事業を始めるときは、
強みと機会が重なる部分を絶対に外さないようにしてください。
逆に脅威と弱みが重なる部分は撤退です。
SWOT分析が終わったら、次のステップに進みます。
私がバイブルのように使っている
『会社を替えても、あなたは変わらない~成長を描くための「事業計画」~』
(光文社新書・海老根智仁著)
では、これらの分析をまとめて一文にして表現するとあるのです。
これがまた素晴らしい!
いよいよ自分ドメインを言葉で表すことにチャレンジします。
それは次回にお話しをすることにします。
SWOT分析はぜひやってみてくださいね。
税理士は経営について税務だけでなくいろいろ勉強しています。
SWOT分析をするときも一緒に行えば必ず強い味方になってくれると思います。
「一緒にやってくれませんか」
お願いすれば
「はい、喜んで!!」
そうお返ししてくれると思います。
名古屋発!税理士アニキの感動!笑売
は毎月1日、15日に更新しています。お楽しみに!!
2015年3月20日
起業する方、事業準備している方に必要なこと~前篇~
確定申告も終わり、事務所の業務は「ほっ」と一息といきたいところですが、次の仕事へシフトチェンジです。
さ、がんばりますよ~
税務では税制改正が毎年行われます。
その施行日は年度始まりと決まっています。
つまり4月1日から始まるものが多いです。
春はすべてが新しく生まれ変わっていく季節。
新しいことを始めようと気持ちも切り替わります。
今年こそ起業をしよう、独立するぞ。
そう思われている方、素晴らしいですね。ぜひ応援させてください。
今まで税理士として、たくさんの方の開業、独立支援をしてきました。
そのなかで成功する人に共通していたことがあります。
それは
自分ドメインがしっかり立っている!!
事業を始めるとき、どんなきっかけ、目的で始めますか?
お金が儲かりそう、やってみたかった、夢をかなえたい、などいろいろです。
しかし成功している人は起業するときに、ちょっと立ち止まって自分と向き合い、
しっかりと「自分ドメイン」を作ってスタートしています。
なんとなくこんなふうにしたいではなく、言葉で自分の事業の価値を説明できるのです。
では自分ドメインの立て方を一緒に考えていきましょう。
自分ドメインを立てるのに参考になる本を一冊ご紹介しましょう。
この本は私も教科書として何度も何度も読み返し、起業しようとする方には必ずおススメしている一冊です。
『会社を替えても、あなたは変わらない~成長を描くための「事業計画」~』
(光文社新書・海老根智仁著)
まず「事業計画」を考えることから始めます。
事業計画は単にプランニングをするものと考えてはいけません。
「所詮計画でしょ」「実際はその通りいかないよね」
はい、その通りです。事業は失敗続きです。思ったように進むはずがありません。
だからといって、計画をおざなりに考えていいとはならないんですね。
いいですか、計画は、必ず実現するためにあると強く念じてくださいね。
ここが成功する人が違うところなのです。けっして計画倒れにしないのです。
海老根さんはその著書で事業計画を一本の木に例えています。
太い幹があり、そこから枝葉が伸びています。その根元には気をはぐくむ土壌があります。
ひと言で説明すると次の通りです。
土壌・・・経営者の「思い・経営ビジョン・企業理念」
幹・・・会社のコンセプト
枝葉・・・経営のオペレーション
まずはしっかりとした土壌があり、その上に幹がしっかりと立っています。
そして水をやり、太陽に当てることで枝葉が伸びていく。
まさに事業もその通りです。
順番を間違えてはいけません。
幹である会社のコンセプトがあやふやなのに、枝葉である商品開発、販促活動を議論しても意味がありません。
いかがでしょうか。
皆さまが事業をしていくなかで、
土壌はしっかりとしていますか。
「思い」は言葉で伝えられるでしょうか。
土壌がしっかりと整ったら、いよいよ幹づくりです。
幹づくりでは、しっかりと太いものを立てたいですね。
はい、ここでしっかりとした幹づくりをするためにしておかなければならにことがあります。
それが「環境分析」です。
もしあなたが木をしっかりと育てたいなら、どこに植えますか。
日当たりのよいところ、水はけのよいところ、空気の流れがあって風当たりはさほどでもないところ。
そう考えるでしょう。
事業でも同じことがいえます。
具体的に行うのがSWOT分析です。
事業を営んでいる方なら一度や二度はしたことがあるかもしれません。
では具体的には・・・。
それは次回にお話しをすることにします。
あなたの事業で
土壌はなんですか。
思いは何ですか。
ビジョンは何ですか。
言葉にして近くにいるビジネスパートナーにお話ししてみてください。
税理士はそんな時もしっかりそばで聞く準備をして、楽しみに待っていますよ。
名古屋発!税理士アニキの感動!笑売
は毎月1日、15日に更新しています。お楽しみに!!